父からのLINE

2021年9月14日火曜日

青山祥子


定期的に地元にいる父からLINEで写真が送られてくる。

実家にいる猫の写真だったり、お姉ちゃんの子供たちの写真だったり、母と少し遠出した時の写真だったりが一度にまとめて何枚も送られてくる。

その写真について父からのコメントはなくて「写真送ります。」のメッセージが添えられてるだけなので、私は勝手に「コスモスをどこかに見に行ったのかな」とか「甥っ子たちの運動会だったのか」とか想像する。

でもだいたい写真が送られてきたその日のうちに「写真届いたや〜?」と電話がかかってきて、どこどこに行ったよとか、朝から運動会に行ったよとか聞かされる。


そんな父が最近、父にしてはちょっと珍しい少し長い文を添えて写真を送ってきてくれた。



来年秋に放送されるNHK朝ドラの舞台が五島列島に決まったという長崎新聞の記事の写真と、それに対するステージママならぬステージパパのような熱意あふれるメッセージ。

(オーディション)受けてみませんか」に、受けれるものなら受けたいよ!と心でツッコミながら笑った。

その後の電話で「お父さん、この新聞見たけんってオーディション受けれるもんじゃなかとよ笑」って言おうと思ったけど、ありがとう!日々がんばる!と伝えた。


先日、NHK総合で放送された「超速パラヒーロー ガンディーン」という特撮ドラマに出演した時、長崎からでもみれる娘の活躍をテレビ越しに喜んでくれた。

もっとテレビに出てるところを観たいんだろうなと思った。



上京する時にアパートを探しに東京まで付き添ってくれた父が、普段はズボンの後ろポケットに入れてる財布をウエストポーチに入れて、大事そうにお腹側につけてるのを見て「都会への緊張が隠しきれてないな」と思ったのを覚えてる。

とか言ってる私も、もうあれから10年経ったけど、未だに都会のキラキラに圧倒されるし緊張するし、地元が恋しかったりする。

そんな時は父からの何気ない地元の写真に元気をもらったりする。


父からは写真だけじゃなくて動画も送られてくる。

最近送られてきたの実家のねこ動画。





最近はこのなんてことない猫のたわむれ動画を見て、癒されて、元気をもらう日々。

もうすっかり涼しくなったけど、動画の中では蝉がミンミン鳴いてて、来年の夏は帰れたらいいなと思う。

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